0226.
ある女の子のおはなしです
あるところに、ひとりの女の子がいました。
その子には、居場所がありませんでした。
クラスメイトと会話するためにジャニーズの人たちの名前を必死に覚えて曲を聴いてました
そんなある日、Mステをみました。
サカナクションというバンドが出ていました。
そこで披露された曲は「バッハの旋律を夜に聴いたせいです」というなんとも長いタイトルの曲でした。
その女の子は思いました。
『 すげえ 』
それまで彼女にとって音楽というものは他人と会話をするためのツールでしかなかったのです。
それから彼女は色んな曲を聴き始めました。
サカナクションの曲を聴き、ラジオを聴き。
「音」を「楽しむ」ことを覚えました。
ラジオを聴くことでたくさんのバンドに出会い、曲を調べて音を感じることが楽しくなりました。
彼女が出会った【未来の鍵を握る学校】は彼女自身の心を和らげてくれました。
学校に居場所がなくても、家に居場所がなくても、同じ音楽が好きで同じ時間にラジオを聴いている人が自分以外にもいるんだ、と感じ、彼女はなんだか嬉しくなりました
そのときは
月曜 音楽の講師
火曜 B組の講師
水曜 ハナの警備員
木曜 研究員
金曜 「世界始」の講師
その後もいろんな講師に出会いました。
心が安らぐ時間でした。
そして彼女はまた異なる音の形を知るのでした。それはまた今度にします。